クリスマスの贈り物
メリークリスマス!
すっかり冬らしくなって、私は毎日冷えとの戦いの日々です。
実は私は寒さに結構弱くて、毎年寒暖差アレルギーで耳鼻を悪くしてしまう季節なのですが、クリスマスシーズンのこのキラキラした季節だけは本当に大好きなんです!
ということで今年のクリスマスに何かできることはないか考えたところ、
そうだ!クリスマスソングをプレゼントしよう!
という考えに至り、ゆりめぐチャンネルでクリスマスソングを2曲公開しました!
Silent Night きよしこの夜 (英語+日本語歌唱)
《Silent Night 〜きよしこの夜〜》リモートで二重唱してみました。ソプラノ–小玉友里花、メゾソプラノ–松浦恵
O Tannenbaum もみの木 (ドイツ語歌唱)
《O Tannenbaum 〜もみの木〜》[ドイツ語歌唱・日本語訳付き] リモートで二重唱してみました。ソプラノ–小玉友里花、メゾソプラノ–松浦恵
動画はすでにクリスマス前に公開しているので、もう観てくださった方もいらっしゃると思います。なので、今回のブログ記事は、収録の裏話をします。
いつもどんな風に動画を作っているのか、などなどお話していこうと思います。
① ゆりめぐ会議
会議という名の、オンラインお茶会(ビデオ通話)を開催して、次に何を歌うか決めます。
大体本題が始まるのはいつも2時間ほど話してからだったり、近況報告をしているうちに人生相談になってしまうことも多々ありますが、最近は我々仲良しの傾向をようやく学び、最初に大体決めるトピックをメモにまとめておいてから電話するようになりました。
そんなこんなで曲を決め出すのですが、歌いたい!と思う曲が必ずしも楽譜があるわけではなく、ましてや2声の楽譜が都合よく存在することはなかなかありません。
そこで、考えられる手段としては、
1、持っている楽譜にハモリを加える
2、持っている3声や4声の合唱譜を2声だけで歌う
3、良い編曲の2声の楽譜があって音域が合わなければ移調楽譜を作る
4、楽譜を1から作る
などなど・・・。
2は元々の合唱曲を愛している方からするとなんだか申し訳ない気持ちになりますし、4はそもそも大変なことです。(でも今回の「もみの木」はお忙しい中、ピアノの高野泰輔さんがオリジナル編曲をしてくれて、本当に歌手2人感無量でした。)
いろいろ選択肢はあるものの、すんなり決められず、会議は結構難航していしまうことが多々あります。
楽譜を作ってみたけれど、リモートで音を重ねるのに難しい楽曲で、お蔵入りした曲もあります。いつか出せると良いなとは密かに思っています。
②いざ、収録!
収録をします。持っている中で一番良い性能の録音機を使って録音します。
ソロならば、響きの良い会場で録る方が素敵なのかもしれませんが、絨毯が敷いてあって全く響かない空間の方が多重録音には向いていると思います。残響がないので、タイミングが分かりやすいですし、その後の音編集でも重ねやすいです。
なので、普通にお部屋の中で録っています。その代わり歌う方は地味に苦しいですが、まぁそこは苦しさを感じさせずに歌う訓練と思って耐えているのはここだけの裏話です。なんちゃって。
ちなみに、一度音楽スタジオで収録したことがあるのですが、コロナ禍の経営悪化のせいか、ピアノの調律があまりよくなかったことがありました。ビヨビヨとしていて、レコードから流れる音のようでちょっとビックリしたんです・・・。実は「オー・シャンゼエリゼ」はその会場で撮ったものですが、動画編集の際に少しレトロチックに動画を仕上げたら、寧ろ良い具合にレトロなポップ調になったのでその時は結果オーライでした。
私と恵ちゃんは現在遠い地に住んでいるので、まず私がピアノと歌の演奏を送り、それに合わせてハモリパートを歌ってもらいます。テンポがゆったりになったり早くなったり変化のある曲は音だけだと合わせづらいことが多いので、私がオーバーに動きながら歌っている動画を送って、それに合わせて歌ってもらうこともあります。息のタイミングを合わせるためにも体が映っている方が断然分かりやすいのです。
恵ちゃんはいつも何テイクも送ってくれるので、その中で一番良いハモリを選んで重ねられます。ありがとう!
③音を重ねる
音編集用のソフトを使って音を重ねます。
先ほども申しました通り、残響のないところで歌ったものなので、そのままだと残響が皆無です。ですので自然な響きを作るために、リバーブ(エコー)のついた音に編集します。ホールで歌うための発声である声楽や、ホールでの音響効果も研究されて作られたピアノという楽器を聴いていただくのは、ホールで生の響きで聴いていただくことが勿論最良です。なので、オンラインに演奏をアップするとき、なるべくお家でコンサートを楽しめるという感覚を目指して編集しています。
残響を少し付けたからといって歌が格段にうまくなる訳ではないので、多少の音声編集をどうか、どうか...!お許しください。
そんなこんなで重ねた音声が完成しましたら、いよいよ動画作成です。
④動画作成
動画担当は毎回変わります。
今回の2つの動画は、「きよしこの夜」が私、「もみの木」が恵ちゃん作です♪
実は私、この作業がとても好きなのです。1日中動画編集をしていても全然心折れなくて、むしろ楽しめてしまうので、案外第2の人生があったらこういう業種も楽しいなって思ったりします。まだまだ技術はないのですが、もっと勉強してみたいと思うくらい。
それに、動画編集をやっていると、この曲にどんなイメージを持っているかを具体的に映像に表せるのがやっていて楽しいポイントの一つです。ちょうど良い素材がなかなか見つけられなくてプランを変更したりすることもありますが、それも新しい音楽の魅力発見のように思えて楽しいのです。
私の場合、動画ソフトは2、3種類を使い分けて作っています。1つのソフトで完結するときもあれば、文字の出し方に拘りたいときはパソコンや携帯をデータが行き来することもあります。こだわり始めると終わらなくなってしまうので、どの辺で良しとするかがいつも悩むポイントです。
⑤概要欄
動画をアップしたら、概要欄にメッセージを書きます。
あまり見られないところではあると思いますが、メッセージと一緒に音楽を楽しんでもらえたら良いなと思って書いています。曲の成立について書くこともあれば、その時々の私たちの思いや、曲を選んだ経緯などをお話しする文章を作っています。動画担当と概要欄担当という風に分けているので、この工程も二人が交互に行っています。
⑥いよいよ公開
実は公開ボタンってすごく緊張するんです。
歌声って、自分のアイデンティティと言いますか、裸を見せるようなことだと思ってて、その歌動画がもしブーイングされたら、心がとても折れてしまうんです。
今は、演奏を発信している演奏家さんや、多くのインフルエンサーさんの心境を知って、私も心が強くなったので、そこまでのチキンハートではないですが、これで良いのかな、もっとできることあったかな、と考え始めるとそのボタンを押すことがなんと重い作業か・・・
動画が公開された際には、そのような葛藤の末に打ち勝ったんだな、と思って頂けましたら幸いです。
以上、ゆりめぐチャンネルの裏話でした。
ただの赤裸々な舞台裏公開になってしまい、あまりクリスマスらしい記事ではないのですが、クリスマスの贈り物動画を、より楽しんで観て頂ける材料になりましたら幸いです!
それではみなさま素敵なクリスマスをお過ごしくださいね♪
Merry Christmas !
小玉友里花